2005年05月15日

圧倒的な表現力〜ビートルース〜

9305688a.JPG■5月14日(土)No.1ビートルズバンド「ビートルース」

ビートルース(パウロ鈴木/金子光良/湯川賀正)
サポート:ジョージ新田/ドクター金子

久し振りのラバーソウル。聞き慣れたビールサーバーの冷却ファーンの音に、先ずはバスエールを1杯。常連のMさんと四方山話を楽しんでいると、ビートルースはいつものように、アイ・アム・ザ・ウォーラスから淡々と演奏をはじめる。
淡々と、という表現は一見「つまらない」「変化がない」というような表現ではあるが、ビートルースのライブの際に使われる「淡々と」という表現は、まったくニュアンスが異なってくるように思う。
僕らはあたかも、ブラックホールに吸い込まれたような気分になる。そう、初めてビートルズのこの曲を聴いたときのような衝撃を再び味わい、ただ僕らは口をぽかんと開けて、淡々と目の前の演奏、耳へ入ってくるリズムを「一生懸命理解しようとしている」状態に陥ってしまう。ある種のパニック状態に近い。
2曲目のストロベリー・フィールズの頃になると、僕等の脳みそは、ようやく目の前で起こっている現象を理解する。このサウンドはとんでもないサウンドだとー。
昨日のライブは、一味も二味も違っていた。これは常連のMさんも同じ意見だっただけに間違いない。やっぱりビートルースは、僕等の期待を裏切らなかった。

1stでは、湯川さんのSmoethingが久し振りに飛び出した。心に響く。
そしてLong And−では、新田さんによる完璧なフィル・スペクター・サウンドが。パウロさんの歌い方にしても、細かい部分にさらに磨きをかけている。昨日とは違う。このレベルでもさらに進化し続けているところが凄い。
そして金子さんの、スキャットマン・ジョンかジョンゴかというようなパフォーマンス。

他のバンドとどこが違うのか、ということを考えてみた。答えはビートルースの「圧倒的な表現力」にある。
ところが音楽における「表現力」とは非常に難しく、観客の感性にも訴える部分がなければならない。そういった部分で、ビートルースはまさに最高峰といえる。
彼等のステージはまさに「痛快の極み」であるし、また、見ていて楽しい。
たとえば、写真のトゥモロー・ネバー・ノウズの演奏時における「人間ステレオ4chサウンド」を拡声器で実現するところ。是はサエキケンゾウさんのアイデアを継承したもの。彼等はそれを、巧みにアレンジしてきた。是と思うものはどんどん取り入れ、自分のものにしてしてしまう。まさにプログレッシヴ!
しかしながら、楽しみには、ただのオチャラケか、心の底に来るものかどうか、という違いがある。
要するに本物なのだ。サウンドが象徴している。たとえばI want YouやA day In The Lifeは、もはや誰も追いつけない。物凄いグルーヴ。癖になる抑揚の嵐ー。

あなたも、或いはビートルズにあこがれ、曲を演奏してみたことがあるかもしれない。しかし、あたかもビートルズが簡単に曲を演奏しているように聞こえるだけに、そのサウンドを再現することがどんなに大変かということも、良くお分かりのことだと思う。
ビートルズを演奏したいと楽器を持つ。それはあなたの夢であろう。
そういった意味で、次回あなたもビートルースのライブにお越しになり、彼等のステージに「自分の夢」を、もう一度重ね合わせて見ては如何だろうか。

次回は6月11日、鶴見ラバーソウルにて。あなたの夢。ここに極まるー。

レポby勝手にラバーソウル応援団 きよし。



rubber_soul at 13:55│Comments(2)TrackBack(0)ライブレポート 

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この記事へのコメント

1. Posted by スージー@管理人   2005年05月16日 10:05
お客様もすごい盛り上がりでした!
私も自分の仕事が終わった後に見学させてもらいましたが、やっぱり「ロックバンド」ですよね〜〜〜
キャバンやアビーロードによく行ってるお客さまを新田ちゃんご夫妻が連れてきてくれたんだけど、すごい喜びようでした(^^)
ラバーソウルのあのノリノリ状態を喜んで下さると特にうれしいです。

きよし。くん、拡声器ありがとうございました!
前回音が出なくてがっかりしたので、音が聞けてよかったです。
金子さんも客席練り歩きパフォーマンスで盛り上げるし。
来月もまた貸してくださいませ〜〜〜
2. Posted by きよし。   2005年05月16日 16:32
And in the end the love you take is equal to the love

You make・・・

レポをお読みくださり、ありがとうございました。
これからもビートルースが、その圧倒的な表現力で聴衆を魅了し、ビートルズの世界をを自由に表現される事を切に願います。

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